年末年始は家族や親戚が一堂に会する大切な時期ですよね。しかし、不登校の子どもを持つお母さんにとって、この時期は気が重いものではないでしょうか。
「学校には行けているの?」「〇〇さんの子どもはこんな方法で乗り越えたんだって!」そんな親戚の一言一言が、心にチクチクと刺さることもあります。
「不登校は本人の充電期間」と頭では分かっていても、親戚からのありがた迷惑なアドバイスや無意識の比較には、思わず劣等感を抱いてしまうことも。
この記事では、そんな状況で気持ちを軽くするための「親戚対応のコツ」と「自分を守る方法」をお伝えします。
実は、私も過去に同じような経験をしました。
親戚に何気なく「学校行けるようになったの?」と聞かれるたび、心がざわざわ。
さらに、「私の知り合いの子も一時期不登校だったけど、こんな風に復帰したのよ」と言われて、どう返事すればいいのか分からなくなったことがあります。
こうした場面での対応をあらかじめ準備しておくと、心が軽くなるものです。それでは、早速具体的な方法を見ていきましょう。
年末年始、親戚が不登校に触れてきたら
よくある場面と心の反応
年末年始の親戚の集まりでは、話題に事欠かないもの。子どもの進学や近況は、特に盛り上がるテーマのひとつですよね。
でも、そこに「学校に行けていない」という話題が出ると、空気が少し変わることもあります。
例えばこんなシーン、心当たりはありませんか?
- 「学校には行けるようになったの?」と純粋な興味で聞かれる。
- 「〇〇ちゃん(親戚の子)は学校が大好きみたいだけど、どうしてうちは…」と比較される。
- 「うちの知り合いの子も不登校だったけど、こんな風に復帰したんだよ」とアドバイスされる。
こうした場面で、心がざわつくのは当然です。「わが子の状況は特別じゃない」と頭では分かっていても、「自分の育て方が悪いのかな?」と無意識に自分を責めてしまうお母さんも多いのではないでしょうか。
こんな風に返せばOK!親戚対応の具体例
親戚の集まりで気まずい質問をされたり、ありがた迷惑なアドバイスを受けたりしたとき、どのように対応すれば良いのでしょうか?
ポイントは、感情的にならず「さらっと受け流す」ことです。以下の具体例を参考にしてください。
- 笑顔でさらっとかわす
例:「今は充電期間なんです。親子でのんびり過ごしているので、大丈夫ですよ。」
ポイントは、深く説明しないこと。「充電期間」という言葉にはポジティブな響きがあり、それ以上の詮索をされにくくなります。 - 詳しく話したくない時のフレーズ
例:「詳しくは本人のペースで進めているので、そっと見守ってもらえると助かります。」
これなら、話題を広げられる心配がありません。「見守る」という言葉を使うことで、親戚にも「干渉は控えた方が良い」と自然に伝わります。 - 共感を呼ぶ一言
例:「アドバイスありがとうございます。でも、今は家族で試行錯誤中なんです。」
アドバイスを完全に拒否するのではなく、「ありがとう」を前置きすることで、相手を傷つけずに話題を切り上げられます。
押さえておきたいポイント
不登校の話題は短く、簡潔に終わらせましょう
親戚との会話で一番重要なのは、会話を「引き延ばさない」ことです。深く説明しようとすると、相手はさらに質問を重ねてきます。
特に、「不登校」というテーマはセンシティブであるため、関心を持たれるほど話が膨らみがち。短い言葉で切り上げる勇気が大切です。
劣等感を感じた時の対処法
「比べる」から抜け出す考え方
親戚の集まりでは、つい他の子どもや家庭と比較してしまいがちです。
「うちの子もあの子みたいに学校に行けていたら」「私がもっとしっかりしていたら」と思うこと、ありますよね。
でも、他人と比べることに意味はありません。それぞれの子どもに、それぞれの成長のペースがあります。
考え方を少し変えてみましょう。
「今はうちの子にとって必要な『充電期間』。この時間があるから、いつかまた元気に歩き出せる」。そう思うだけで、劣等感は和らぎます。
他の子の成功談や進学情報を聞いても、「これはその子のペースでの話。うちの子にはうちの子の道がある」と自分に言い聞かせましょう。
不安を和らげるルーティン
劣等感や不安な気持ちに飲み込まれそうなとき、心を落ち着けるルーティンを持つことが大切です。簡単に取り入れられる方法をいくつかご紹介します。
1. ジャーナリング(感情を書き出す)
心の中のモヤモヤをそのままノートに書き出してみると、気持ちが整理されて楽になることがあります。ポイントは、「誰にも見せる必要がない」と思って自由に書くこと。
- 書き出す例:「親戚にあの話をされた時、私はこう感じた。でも、こう考えると気にしなくてもいいかも。」
→ 書き出すだけで頭がスッキリし、不安が軽減します。
2. 短時間の散歩
外に出るのが難しい場合も、家の周囲を5分ほど歩くだけで気分転換になります。軽い運動は、気分を上向きにする効果があります。
- 工夫: 子どもが家にいる間は、お気に入りの音楽やポッドキャストを聴きながら散歩をすると、リフレッシュ効果がアップします。
3. アファメーション(ポジティブな言葉を繰り返す)
アファメーションとは、自分を励ます言葉を繰り返し心の中で唱えることで、不安をやわらげる方法です。
- 例:
- 「私は私でいい。子どものペースを信じている。」
- 「今日の私は十分頑張っている。」
→ 短い言葉を決めて、心の中で繰り返すだけで安心感を得られます。
4. ユーモアを取り入れる
笑いはストレス解消に効果的です。お気に入りのコメディ映画やYouTubeの面白動画を見るなど、笑顔になれる時間を意識的に作りましょう。
ストレスをためない工夫…。必要ですね。
年末年始後のメンタルケア
自分に優しくする時間を確保
親戚との集まりが終わった後は、ぜひ自分に「お疲れさま」と声をかけてあげてください。
あなた自身も、子どもと同じように「充電期間」が必要です。短い時間でも好きなことをする時間を確保して、心をリラックスさせましょう。
例えば、以下のような方法があります。
- 夜寝る前にゆっくりストレッチをする
- お気に入りのアロマを焚いて、ぼんやりする
- 一人でちょっとした贅沢なおやつを楽しむ
親が心に余裕を持つことで、子どもにもその安心感が自然と伝わります。
子どもへの接し方
年末年始後、親として気を付けたいのは「過剰に心配しない」ことです。
親戚の集まりで子どもが何か言われた場合でも、無理に「どうだった?」と聞かず、自然に話し出すのを待ちましょう。
また、子どもが家の中で安心できるよう、「外に出たらどう?」という提案も控えましょう。
大切なのは、何も言わずにそっと見守ること。子どもが自分から外に出るタイミングを信じて待つ姿勢が、親子関係を穏やかに保つ秘訣です。
まとめ:年末年始を心軽く乗り切ろう!
年末年始の親戚の集まりは、不登校の子どもを持つお母さんにとって、とても気疲れする場面です。
でも、覚えておいてください。「今は充電期間」であり、子どもにも親にも必要な時間なのです。
親戚からのありがた迷惑なアドバイスや比較は、さらっと受け流し、自分たちのペースを大切にしましょう。そして、劣等感を抱いてしまうときには、「他人と比べない」考え方を意識してみてください。
この記事で紹介した対応策やメンタルケアを取り入れて、少しでも気持ちが楽になれば幸いです。
年末年始が終わった後は、「よく乗り越えた自分」をしっかりと褒めてあげてくださいね。あなたが自分を大切にすることが、子どもの心の安定にもつながります。