「学校行きたくない」 そのワケはなんだろう?
学校に行きたくないと感じることは、時々誰にでも起こることです。それは、友達とのトラブルや宿題の量、授業内容に興味を持てないことなど、さまざまな理由が考えられます。
ところで、子どもが不登校になった理由ってわかりますか? お友達やママ友はどうして来なくなったの? と聞いてきますが、色々な原因があったり、よくわからなかったりしますよね。
- 登校したくない理由は何か
- 「学校に行きたくない」の奥に隠れている悩み
- 親がしてあげられること
こういった理解が深められると思います。子どもは何を感じて過ごしているのかがわかると、今後のサポートにも役立つことでしょう。
私は不登校の息子を持つ母ニョニョです。不登校になってもうすぐ2年がたち、子どもにとってどんなサポートが必要なのかを日々勉強中です。
まずは、文部科学省の最新データからどうぞ。
登校したくない理由は何か|不登校の要因データ
文部科学省の最新データを見てみますと、多い順TOP3は
- 無気力・不安
- 生活リズムの乱れ・非行
- 友人関係をめぐるトラブル
になります。
無気力や不安が半分以上を占めているんだね。
それでは、今回は一番多かった「無気力・不安」について解説していきますね。
無気力について
子どもが登校したくないのは「疲れるから」
疲れるからいやだなぁ。
結論から言うと、「疲れるから」だそうです。なんだそんなことか。甘えているなと思いますよね。しかし、この「疲れるから」は身体よりも心のストレスを表すメッセージだったのです。
- 自分の思ったことを上手くあらわせない
- 自分を守るための言い訳
- 不安に立ち向かうことに対して疲れてしまう
- 心の病気
こんなときはよく「疲れた」や「めんどくさい」が出てくるようです。ことばの背景に何がかくれているのかを知ることが重要になりますね。
また、「疲れた」や「めんどくさい」は学校や社会への不安や圧力からくる無気力です。これが続くと、学力の低下や友達との関係の悪化、心の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
子どもの発言に共感しながら、どんな状態なのか観察してみましょう。
子どもは自分の状態を言葉で表現するのがむずかしい
子どもはモヤモヤしている自分の状態を言葉で表現するのが難しいと言われていますが、2パターン考えられます。
①言葉で表すのが苦手なタイプ
子どもはあいまいな事を言葉で表すのが苦手です。しかも、自分のことになるとなおさら難しい。
例えば、お腹が痛い時
- どのあたりが
- どんなふうに
などぼんやりとした質問に的確に答えられる小学生って少数ではないでしょうか。
②そもそもよくわかっていない
自分がどんな状態なのかがよくわかっていない。未熟で、考えることができない。
- なんか疲れるんだよなぁ
- なんとなく学校が嫌だ
おとなしい子、自分のことをわからない子が多いですね。
不安について
苦手なことが多く不安
例えば、
- 人とコミュニケーションをとることが苦手
- 集団行動が苦手
- 音読が苦手
- みんなの前に出るのが苦手
など、たくさんあります。
「どうしよう」でいっぱいなんですね。
不安からの体調不良→体調不良から言い出せない不安
なんらかのストレスがあるか、知らず知らずストレスが積み重なると体の不調(SOS)が出てきます。
不安からの体調不良
- お腹が痛い
- 頭が痛い
- 吐き気
- めまい
- 原因がわからないけれど具合が悪い
- 咳が止まらない
体調不良から言い出せない不安
- 授業中お腹が痛くなっても言い出せない
- 男子は個室トイレに行きづらい
- 咳が止まらないことに対する気まずさ
この体調不良と不安が行ったり来たりしてしまう、まさに負のループでとてもつらい状況ですね。
ぼくは全部当てはまる……。
息子の場合
5年生になったあたりから、帰宅後は毎日夕方にソファで寝てしまうようになりました。
思春期だから、眠たいんだね。
小学校は子どもの足で片道30分かかる道のりです。確かに疲れる理由になるでしょう。
勉強だって「めんどくさい」。うん、うん、わかるよ。
でも、それはみんな同じなんだよ!
いつもそんなふうに、子どもの愚痴を聞き流していました。
- 学校でいやなことがあった
- 友達とうまくいっていない
などの緊急性はなさそうなので、特に心配はしていなかったのです。
思い返せば息子は学校のことを聞くと、「疲れた」「めんどくさい」「わかんない」「忘れた」とよく言っていました。
息子の、「疲れた」にかくれている見えない悩みとはなんだったのでしょう。
息子の場合、
- (自分で気づいていないが)人よりも繊細な部分があり気疲れする
- 日々の生活に疲れがたまって、外出すること、人に会うことに気が重い
- 不安からくる体の不調⇔体調不良によって生まれる不安
といったところでしょうか。抜け出せない負のループでとてもつらい状況ですね。
親として何がしてあげられるのか
不登校になった子どもは、SOSが出ている状態。 毎日のストレスが積み重なって、体も心ももう限界なんです。できるだけ優しい心で迎え入れてあげましょう。
ゆっくり休ませてあげる
心も体も疲れ切っています。安心できる自宅で、ゆっくりとエネルギー を回復させてあげましょう。
子どもの側に立って考える
子どもの立場や気持ちを理解してあげることはとても重要です。
子どもが不登校を選んだ背景や理由をしっかりと受け止めてあげること。「わかってもらえている感」が、安心につながり心を開いてくれるきっかけになります。
子どもをサポートする方法
体と心が、元気になると「ひまだなぁ」という声がでてきます。
そんなときはチャンス到来。
どうしたいのか。何が嫌なのか、やってみたいことはあるのか。
上手く聞き役になってあげてください。
「そうなんだ~」「どんなふうに?」「息子は〇〇がしたいんだねー」「〜らしいよー」とかですね!
たくさん話してくれるといいですね。
ポジティブな環境の構築
繊細な子どもにも、過ごしやすい環境を整えてあげられたら安心して生活することができるでしょう。
壁を乗り越えてがんばっていくのは大事なことですが、神経をすり減らして体を壊してまでがまんすることはないです。
学校に復学できなくても、
- フリースクール
- オンラインの個別指導
- 趣味のスキルをあげる
などこれからの道はたくさんあるのです。
親としては、子どもが自分らしくいられる場所で、辛い顔よりも笑顔を見ていたいですからね。
まとめ
子どもが不登校を選んだ場合、多くの理由が「無気力・不安」でした。どうしてそうなってしまったのかを深ぼっていくと
- 学校や社会への不安や圧力からくる無気力
- 自分の思いをうまく表現できないストレス
- 苦手なことへの対応がうまくできない
- 体調不良
などがありました。
こんな状態になってしまった子どもに対して、私たち親は温かく守ってあげなければいけませんね。元気を取り戻してくれるまで(体調が回復するまで)どのくらいかかるかわかりません。
大切なのは、子どもの奥にかくれている気持ちを無視せずに、感情に向き合うことです。学校に行くことが苦痛に感じる場合は、理由を探り信頼できる大人や友人と話し合うことが大切です。
新しい視点や解決策を見つけることで、学校へのモチベーションを取り戻す手助けになるかもしれません。
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