不登校の子どもの自尊心を育てる言葉かけ5選【再活性期】そっと背中を押す方法

「最近、少しだけ笑顔が増えた気がする」
「話しかけたときに返事をしてくれるようになった」
「寝てばかりだったのに、今日は自分から起きてきた」

そんな小さな変化に気づいたとき、「あれ?ちょっと元気になってきたかも」と感じるお母さんも多いのではないでしょうか。

この記事では、「不登校」「自尊心」「回復」「再活性期」といったキーワードをもとに、**子どもが少しずつ元気を取り戻し始めたタイミングで、どんな言葉をかければいいのか?**についてお話しします。

🌸この記事のポイント4つ
  1. 「再活性期」ってどんな状態?家庭で見られるサインとは?
  2. 子どもの「自尊心」が育つと、心と行動にどんな変化が出る?
  3. 実際に家庭で使える“声かけ5選”を、具体例つきで紹介
  4. 避けたい声かけのパターンと、その代わりになる言葉


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「再活性期」とは?家で見られるサインとタイミング

「再活性期」という言葉にあまりなじみがないかもしれません。これは、不登校の子どもが少しずつ元気を取り戻し始める時期のことです。

この時期のサインは、実は家庭の中にそっと現れます

🟡たとえば、こんな変化が見られたら…

  • 一日中寝ていた子が、少しずつ起きて過ごす時間が増えた
  • 食事の時間に顔を出すようになった
  • ゲームやスマホ以外の話にも反応してくれるようになった
  • 「ちょっと聞いてよ」と自分から話しかけてくれた
  • 表情が少し柔らかくなった、笑顔が見えた

これらはほんの些細なことかもしれませんが、**「子どもの心が少しずつ回復してきている」**サインです。

ただし、ここで大切なのは、「よし、学校に戻れるかも!」と焦らないこと
この時期は、心のエネルギーが“まだ完全に満タンではない状態”。
小さな歩みを大切にしながら、“子どものペース”を尊重する関わり方が求められます。

自尊心が育つと、子どもはどう変わる?

不登校の子どもにとって、学校に行けないことで「自分はだめなんじゃないか」と感じることはとても多いものです。
その気持ちが続くと、自尊心や自己肯定感がどんどん下がってしまい、「何もやる気が起きない」「外に出たくない」「自分が嫌い」といった気持ちにつながることも。

でも、自尊心が少しずつ回復してくると、子どもにはこんな変化が表れてきます。

🍀自尊心が育つことで見える変化

  • 自分のことを少しずつ肯定的に見られるようになる
  • 「やってみようかな」と思える場面が増える
  • 他人との比較ではなく、「自分なりの成長」を感じられる
  • 表情や態度に前向きさが出てくる
  • 家族との関わりが増え、安心できる時間が増える

つまり、自尊心は「心の土台」です。
その土台が安定することで、子どもが「自分にはできることがある」と思えるようになるんです。

これは、学校に行く行かないに関係なく、子どもが自分の人生を歩んでいく上でとても大切な力になります。

不登校の子の自尊心を育てる“声かけ5選”

不登校の子の自尊心を育てる“声かけ5選”

再活性期に入ったタイミングで、お母さんができる一番のサポートは、**“あたたかい言葉をかけること”**です。
ちょっとした声かけで、子どもの心はじんわりと温まります。

ここでは、日常の中で使いやすく、実際に多くの親子に効果があった**「自尊心を育てる声かけ5選」**を紹介します。

「〇〇してくれてありがとう」

例)

  • 「ごはん食べてくれてありがとう」
  • 「話しかけてくれてうれしかったよ」
  • 「起きてきてくれてありがとう」

→ 子どもに「自分が役に立っている」「認められている」と感じてもらうことができます。
「ありがとう」は、存在そのものを肯定する魔法の言葉です。

「〇〇ができたんだね、すごい!」

例)

  • 「ひとりで起きられたんだね、すごい!」
  • 「お皿片づけてくれたんだね、助かる〜!」

→ 子どもが気づいていない“できたこと”を拾ってあげることがポイントです。
これを繰り返すことで、「自分にはできることがある」と思えるようになります。

「無理しなくて大丈夫だよ」

例)

  • 「今日はゆっくりしててもいいよ」
  • 「気分が乗らなかったらやめても大丈夫だよ」

→ 子どもは「できない自分」に罪悪感を抱えていることが多いです。
それを受け止めてくれるこの言葉は、心の力を少しずつ回復させる栄養になります。

「ママはいつでも味方だよ」

例)

  • 「ママはいつもあなたの味方だよ」
  • 「あなたのことが大事だよ。何があってもね」

→ 子どもが「自分は一人じゃない」「安心できる場所がある」と思えることは、自尊心回復にとってとても大切です。
家庭=安心の基地となるような言葉かけです。

「どんな気持ちだった?」

例)

  • 「そのとき、どんな気持ちだった?」
  • 「そう思ったんだね、教えてくれてありがとう」

→ 自分の気持ちを言葉にすることは、自己理解の第一歩。
この声かけは、**子どもが自分の感情を大切にできるようになるための“対話のきっかけ”**になります。

逆効果になることも…避けたいNGな声かけ

逆効果になることも…避けたいNGな声かけ

子どものことを思ってかけた言葉が、かえって心に傷を残してしまうことがあります。
特に、再活性期は心が少しずつ元気を取り戻している時期なので、ちょっとしたひと言が大きな影響を与えてしまうことも。

ここでは、避けたい声かけの例と、その代わりに使える表現をご紹介します。

🚫NG例①:「いつになったら学校行くの?」

→ 子どもにとっては「まだダメなんだ」と否定されるように感じる言葉。プレッシャーにもつながります。

🟢言い換え例:「今はおうちでゆっくり、自分のペースでいいからね」
→ 子どもの“今”を認めてあげることで、安心感を育てます。


🚫NG例②:「〇〇さんはもう学校行ってるよ」

→ 他の子と比べられるのは、自尊心を大きく傷つけます。

🟢言い換え例:「あなたはあなたのペースで大丈夫」
→ 比較ではなく、“その子自身”に目を向けることが大切です。

🚫NG例③:「がんばればできるよ」

→ 子どもはすでに、見えないところでがんばっています。「まだ足りない」と聞こえてしまうことも。

🟢言い換え例:「今できていること、ちゃんとあるよね」
→ 小さな努力を認めてあげる声かけが、自信につながります。

🚫NG例④:「なんでできないの?」

→ 否定的な言い方は、自己否定につながります。理由が自分でもわからないことも多いのです。

🟢言い換え例:「どうしたらラクになるかな?」
→ 問題を一緒に考えてくれる姿勢が、子どもの安心感につながります。


声かけに「正解」はありませんが、“子どもがどう感じるか”を想像することが大切です。
失敗しても大丈夫。お母さんの気持ちは、言葉以上に伝わっています。

「毎日の中でできる“自尊心サポート”の工夫」

このテーマについては、過去記事にある以下のようなルーティーンが参考になります。

📎関連記事もぜひ参考にどうぞ:
👉「【再活性期】不登校の子どもの心と体を整えるルーティーン作り

  • 家のお手伝いを一緒にする
  • 「ひとりでできた!」体験を増やす
  • 体を少しずつ動かす工夫
  • 遊びや趣味の中から“学び”を取り入れる

日々の中で「できた!」と感じる機会を増やしてあげることが、自尊心の回復につながります。

詳しくは関連記事をご覧ください😊

「お母さん自身も、ひとりで抱えこまないで」

「お母さん自身も、ひとりで抱えこまないで」

不登校の子どもを支えるお母さん自身も、日々たくさんの不安や葛藤を抱えていると思います。

  • 「どうしたらいいのかわからない」
  • 「他の家庭と比べてしまう」
  • 「子どもにばかり目がいって、自分のことが後回しになる」

そんなふうに感じている方も多いのではないでしょうか。

でも、子どもが元気になるには、お母さんの心が少しでもラクであることがとても大切です。
完璧でなくていいんです。笑えない日があってもいいんです。
ときには泣いてもいいし、誰かに頼ってもいい。

🌱あなたの安心が、子どもの安心につながる

  • 同じ立場の親とつながれるオンラインコミュニティ
  • 学校や地域の支援センター
  • カウンセリングや電話相談

そんな場を頼ることも、「親としての努力」だと私は思います。
ひとりでがんばりすぎないでくださいね。

📎関連記事もぜひ参考にどうぞ:
👉「【不登校】明るくポジティブな母になるために必要な5つのステップ

✨まとめ|再活性期こそ、やさしい声で子どもを支えよう

  • 子どもの小さな変化に気づけたら、それは回復のサイン
  • 自尊心は、「自分を信じる力」、家庭の中で育てられます
  • 声かけは「ありがとう」「できたね」「無理しないで大丈夫」など、やさしく肯定的な言葉を意識
  • NGな声かけは、悪気がなくても心に傷を残すことがあるので要注意
  • お母さん自身も、自分を大切にしてほしい

不登校の子どもが少しずつ元気を取り戻し始める「再活性期」は、親にとっても子にとっても、未来へつながるとても大切な時間です。

この時期にかける言葉は、子どもの心に深く残り、自尊心をそっと育てる栄養になります。

どんなペースでもかまいません。
親子で少しずつ進んでいけることが、何よりの“前進”です。

いつか「こんな時期もあったね」と笑える日が来ますように。


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