中学校の入学式に行く気配がなかった完全不登校の子が出席できた理由

中学校の入学式に出席することが困難だった完全不登校の子供が、なぜ出席できたのか。この記事では、その理由を探ってみます。


この記事でわかること
  • 入学式に参加できるようになるまでに何があったのか
  • 安心できるおうちにするために支えてあげる側が気をつけること
  • 学校に登校してみてからわかったこと

不登校の子供を持つお母さんは入学式や新学期への不安がありますね。

入学式や新学期に参加できた子は、どのようにして気持ちが変わっていったのか、具体的な理由の考察やサポートの重要性、実際の事例と今後の課題を紹介していきます。

まずは、不登校の間どんなふうに過ごしてきたのかをみていきましょう。

ニョニョ

私は不登校の息子を持つ母ニョニョです。不登校になってもうすぐ2年がたち、子どもにとってどんなサポートが必要なのかを日々勉強中です。

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不登校を選んでゆっくり休むことができた

学校に行かないという選択をしたことで、学校に対するストレスは格段に減ることでしょう。

ストレスの自覚がある・ないに関わらず、自分の限界をこえている場合であれば、何も考えずにとにかく休むことが必要です。

  • どうして行かないの
  • 勉強はどうするの
  • ダラダラして、意外と元気じゃない


親としてはこれからのことなど、不安でイライラしてしまうこともありますね。

しかし、学校のストレスをかかえたこの状態の子どもに何を言っても

「下を向き押し黙る」か「わかんない」

で終わります。

子どものパワーがたまるまではお休みです。

おうちが安心できる場所になっていた

子どもが安心できる場所を作るママあるある

子どもが安心できる場所があるってとても大事なことです。そんな環境を作ってあげたいですよね。

では、どんな環境がゆっくり休むことができる「安心できる場所」なのでしょうか?

口出ししすぎない

  • 学校を休んでいるのに元気
  • ゲームばかりしている
  • 「ひまだなー」が口ぐせ

こんなはずでは……。と、イライラが押さえきれず怒ってしまった。

ずっと一緒に過ごしていると何かと口出ししてしまうものです。
「今は休養が必要なんだ」という大切なことを忘れがち。

こんな時家族は、おうちでは一緒にいるけど別の部屋で作業する、庭仕事をして過ごしてみるなど、ほどよい距離を取ることがお互いのために必要かもしれませんね。

話を聴いてあげる

  • ゲームのこと
  • ペットのこと
  • 何を言いたいのかよくわからないこと

せっかく話しかけてくれているのに、興味がなかったり自分の意見を押し付けてしまったりすることありませんか?
できれば、自分の意見はひかえて聴いてあげましょう。

コツはこれです!

感嘆+共感+繰り返し

例)

息子

お母さん、雨降ってるよ。

ニョニョ

ええっ! そうなんだ。雨降ってるんだー。

とか、

息子

お母さん、P子がいたずらしてるよ。

ニョニョ

ええっ! そうなの? P子がいたずらしてるって?

など。このパターンであればお母さんが忙しくても充分できるはず。

こういうなんでもない会話の繰り返しの積み重ねをすることがとても大切なんです。お母さんは僕の話を聞いてくれているんだという信頼感情が生まれます。

おだやかに見守る

何に困っているのか? どうしたいのか? どう思うのか?

ついつい先回りしてアドバイスしてしまったり、助けてしまうことはありませんか?
心配性の私は、そういうタイプです。

焼きそば弁当(北海道民がこよなく愛するカップ焼きそば)のお湯を捨てるとき、カッターで工作するとき、

ニョニョ

危ないねー。お母さんがやるから。

って言いたくてたまらない。でも、そんなときはあえて見ないようにする!

失敗してもうまくいっても、それが経験の積み重ねで自信になるのですから。

自分と向き合う時間ができた

「自分と向き合う時間ができた。」

文字にしてみると深そうですが、学校から離れてみてある程度元気になったらとにかく「ひま」でした。

ニョニョ

時間はたっぷりあるんだから、何かしてみたら?

午後からは特に制限なくスマホやゲームを許可していましたが、それはただの「ひまつぶし」でした。

スマホやゲームはやりたいことがなくてやっているように見えます。

「学校には行かない、外に出たくない、人に会いたくない」が口ぐせでしたが、この頃になんとなく「中学校」のことを考え出したのかもしれないですね。

友達の存在

友達の存在は大きい。本当にありがたいです。

「学校には行かない、外に出たくない、人に会いたくない」が口ぐせの息子ですが、定期的に会いに来てくれたりラインでスタンプを送ってくれる友達がいました。

最初はインターフォン越しでそっけない対応がやっとでした。ラインも返信できていたのか? 疑問です。

それが1年たったころ玄関先まで行けるようになり、対応できる時間が伸びていきました。少しずつですが心を開いていけるようになったのかもしれませんね。

1年7ヵ月たった4月はじめには、自宅から徒歩1分のところにある公園まで、2人で散歩できるほどになりました。

私は、『このお友達がいてくれたから、息子の気持ちが動いたんだ』と思っています。

入学式に参加してみてわかったこと

登校→学校生活→下校のなんでもない1日がとても長く感じられた。しかし、登校してみて見えてきたこともありました。

困難が多い

登校できても解決していない悩みは継続中。

  • トイレ問題(お腹が痛くなりやすい)
  • 給食問題(腹痛が心配で食べられない)

これは、不安からきているものなので長い付き合いになりそう。

「学校に行きたい」という気持ち

行ってみてわかったことですが、学校に通い教室で過ごすということが、みんなよりはるかに大変だった。

ガマンすることで気持ちも疲れるし、時間も長くて体力ももたない。

それでも本人は、同じ教室で過ごしたい。学校に行きたいんだけど不安でたまらない。

ということがわかった。

まとめと今後の課題

完全不登校の子が入学式に出席できた理由とは

  • 安心できるおうちでゆっくり休む
  • おうちでの小さな積み重ね体験
  • 自分と向き合う(考える時間)
  • 行動するきっかけ

でした。しかし、学校に登校できることがゴールではありません。

エネルギーをチャージして行くことができたわけですが、学校に行けなくなった原因は解決したわけではないので、今後もサポートや不登校支援はまだまだ続くでしょう。

一歩ずつ前へ行こう。

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