「朝になるとお腹が痛いって言い出す」
「先生や友だちと会うのが辛いみたい」
お子さんが不登校になったとき、多くのお母さんが抱える悩みです。実際、小学生や中学生の不登校の数は年々増加しています。
特に繊細な子ども(HSC=Highly Sensitive Child)は、周囲の環境や人間関係のストレスを強く感じやすいため、学校という環境が負担になることもあります。
そんな中、「このまま学校に行かなくて大丈夫?」「進路はどうなるの?」と心配するのは当然のこと。でも大丈夫です。
今では、不登校の子どもたちが学べる選択肢がいくつも用意されています。そのひとつが「フリースクール」や「特例校」です。
これらは、通常の学校とは異なる学び方を提供してくれる場所。子どもが安心して過ごし、少しずつ成長できる場として注目されています。
不登校の子ども向け「フリースクール」とは?
フリースクールってどんなところ?
フリースクールは、学校に行けない子どもたちが学びや交流を続けるための場です。
「学校のように出席日数を気にしなくていい」「教科書通りじゃなくても、興味を持ったことを学べる」という自由な雰囲気が特徴です。
個別対応ができるため、人と話すのが苦手な子や、自分のペースで学びたい子どもに向いています。
例えば、あるフリースクールでは、子どもたちが自分でスケジュールを組み、興味のある分野(例えばプログラミングやアート)を学んでいます。
また、自然の中で活動するプログラムを取り入れているスクールもあります。これらの体験を通じて、「学校では味わえなかった達成感」を感じる子も多いんです。
\ 札幌市内で利用できるフリースクール一覧はこちらです /
フリースクールのメリット
フリースクールの最大の魅力は、「自由」です。
例えば、毎日通わなくてもOKというスクールがほとんどなので、体調に合わせて参加できます。
また、同じように不登校を経験している子どもたちとつながれる場でもあります。
「自分だけじゃない」と感じられることで、心が少し軽くなるかもしれません。
フリースクールのデメリット
一方で、デメリットもあります。多くのフリースクールは公立学校と違い、運営に費用がかかります。月謝は数万円になることもあり、家計への負担が気になるお母さんもいるでしょう。
また、フリースクールによっては、学校の勉強を重視しない方針を取ることもあります。
そのため、高校受験を視野に入れる場合は、別途の準備が必要になることがあります。
「特例校」って知ってる?
特例校の概要
フリースクールに似た選択肢として「特例校」という場所があります。
「特例校」とは、不登校の子どもたちの学びを支援するために、教育委員会などが運営している少人数制の学校です。公立学校の一部として運営されているため、授業料が無料または低額で済むのが特徴です。
特例校では、個々の子どもに合わせた学び方を提供します。
例えば、教室に通うだけでなく、自宅学習やオンライン授業も取り入れるなど、柔軟な対応をしてくれることが多いです。
また、学校に行くのが難しい子どもたちのために、カウンセリングや生活リズムのサポートも行っています。
\ 札幌市内で利用できる特例校はこちらの記事でどうぞ。/
特例校のメリット
特例校の最大のメリットは、公立学校のシステムを利用しながら、柔軟なサポートが受けられることです。
- 少人数制の安心感: 一つのクラスが10人以下の場合もあり、一人ひとりに目が届きやすい環境です。
- 学習指導要領に準拠: 基本的なカリキュラムを学ぶことができるため、高校進学への準備もできます。
- 地域社会とのつながり: 地域の学校として活動するため、子どもが地元とのつながりを感じやすいという利点もあります。
特例校のデメリット
ただし、特例校にも課題があります。学校の場所が限られているため、近隣に特例校がない場合は、通学が大きなハードルになることがあります。
また、特例校のプログラムは自治体ごとに異なるため、利用を考える際は事前にしっかり情報収集が必要です。見学会や教育委員会への相談を活用して、子どもに合った環境かを確かめることが大切です。
どちらを選ぶべき?フリースクールと特例校の選び方
子どもに合った場所を見つけることが大切
フリースクールと特例校には、それぞれの特徴と利点があります。お母さんが選ぶべきなのは、お子さんにとって「どちらが安心して学べるか」という点です。
次の記事では、選び方のポイントや活用のコツをさらに詳しく解説していきます。
選択肢は子どもの状態や希望によって変わる
不登校の子どもたちは、それぞれに異なる理由や状況を抱えています。
例えば、家で過ごす時間が長い子や、外出が難しい子は、オンライン対応のフリースクールが向いている場合があります。
一方、学校に戻りたい気持ちはあるけれど、集団生活が苦手な子には特例校が選ばれることも。
このように、お子さんの「今の状態」と「将来の希望」によって、最適な選択肢は変わります。親として、子どもの声に耳を傾けることが第一歩です。
選び方のステップ
選択の際に役立つ具体的なポイントを3つ挙げてみます。
1. 子どもの特性を見極める
まずは、お子さんの状況を整理してみましょう。
- 体調や心理的な負担: 外出がどれくらい可能か?少人数でも集団生活が難しいか?
- 学習面: 勉強をどの程度進めたいか?得意なことや苦手なことは?
- 希望する進路: 高校や大学進学を目指すのか、それとも別の目標があるのか?
例えば、人とのコミュニケーションが苦手なお子さんなら、少人数制の特例校が合っているかもしれません。一方で、趣味や興味を深めたい場合は、フリースクールの方が柔軟に対応してくれることが多いです。
2. 見学や体験を活用する
施設のパンフレットやウェブサイトだけでは、実際の雰囲気を感じ取るのは難しいものです。フリースクールや特例校の多くは、体験入学や見学会を行っています。親子で参加してみることで、「ここなら通えそう」と安心できる場を見つけやすくなります。
実際、あるお母さんはこう話していました。
「最初は不安でしたが、見学した特例校では先生が丁寧に対応してくれて、子どもも『ここなら行けるかも』と言ってくれました。」
3. 相談窓口を利用する
不登校の進路選びで迷ったら、専門の窓口に相談するのも一つの方法です。例えば、自治体の教育相談室や支援センター、または不登校支援団体などが、情報提供やサポートをしてくれます。自分だけで抱え込まず、プロに頼るのも大切なことです。
親子で一緒に考え、最適な道を選ぼう
フリースクールと特例校は、それぞれが異なる良さを持っています。どちらを選んでも、親子で話し合いながら進めば、きっとお子さんに合った道を見つけられるはずです。
子どもに合ったところを見つけてあげたいですね。
その他のサポートも活用しよう
在宅学習の選択肢
もし外出が難しい場合は、在宅学習を取り入れることも検討できます。
例えば、オンラインスクールや通信教育は、自宅にいながら学びを続けられる便利な方法です。特に最近では、動画授業や双方向のやりとりができるプログラムも増えています。
「学校に行けないけれど勉強を続けたい」という子どもには、オンライン教育が良いきっかけになることがあります。
\ 参考記事はこちらです。 /
不登校支援団体の活用
不登校の親子をサポートしている団体もたくさんあります。ここでは、同じ悩みを抱えた親たちとつながったり、カウンセリングを受けたりすることができます。
例えば、「親の会」や「不登校の子どもの自立を支える団体」では、親同士の交流を通じて新しい視点を得られることがあります。
お母さん自身が安心して話せる場を持つことで、家庭全体が前向きになるきっかけになります。
まとめ:子どもに合った進路を一緒に考えよう
「フリースクール」「特例校」「在宅学習」――どの選択肢も、子どもの状況や希望に応じて、柔軟に考えることができます。進路選びは簡単ではありませんが、焦らず一歩ずつ進めていけば大丈夫です。
最後に、お母さんへのメッセージをお伝えします。
「不登校はゴールではなく、そこからどう歩むかが大事です。あなたの子どもは、どこかで必ず輝ける場所を見つけられます。一緒にその道を探していきましょう。」