不登校だった子が動き出す瞬間|段階別の兆しと体験から学ぶ

不登校から動き出す子ども

不登校にはいくつかの段階があるって本当?

具体的にはどんな感じなんだろう?

不登校になり自分から何か動き出すまでには、いくつかの段階を経て進みます。しかし、具体的にどんな感じなのかよくわからないことも多いですね。

そこでこの記事では、私たち家族が経験した「不登校から動き出すまでの段階別変化や行動から得たヒント」についてお話ししたいと思います。

この記事が、同じような悩みを抱えるお母さんたちに少しでも希望やヒントを与えられたら嬉しいです。

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不登校から動き出すまで段階別の変化

段階別に進んでいく様子

不登校の始まり【不登校開始期】

私の息子は、小学5年生の夏休み明けから学校に行けなくなりました。夏休みの終わりが近づくにつれて、

  • おなかが痛い
  • あたまが痛い

と言いだすことが増え、外出することもできなくなったのです。学校での生活や友達とのトラブルがあるわけではなく、息子に聞いてもそれはないとのこと。

家族以外の病院や担任の先生の前になると緘黙症(かんもくしょう)になり、話さない・話せない状態でした。

病院の診察では、

  • とても繊細で、人とのコミュニケーションが苦手なHSC(Highly Sensitive Child)
  • 得意なことと苦手なことの差が激しく大変なことが多いかもしれない

ということがわかりました。夫は単身赴任中なので、私はパートを辞めて在宅で息子のサポートをすることに決めました。

不安と悩みの日々【悩み苦しむ時期】

この頃の息子は、

  • よくわからない体調不良や疲れ
  • 何もしたくない
  • 学校に行かされるのではないか
  • 不安

こんなことに悩んでいたんだろうと思います。

私も先の見えない不安と悩みの連続でした。私自身がHSP(繊細さん気質)なので、息子が学校に行けないことに対する罪悪感や将来への不安でいっぱいでした。どうしていいかわからず、毎日が辛かったです。

でも、そんな中で気づいたことがあります。それは、息子が学校に行けないこと自体が問題ではなく、息子が感じているストレスや悩みに寄り添うことが大切だということです。

子どもへの関わり方の変化【エネルギー補充期】

まずは、息子の気持ちをしっかりと聞くことから始めました。

どんなことに悩んでいるのか、何がストレスになっているのかを理解しようと努めました。

しかし、言葉では教えてくれません。本人もどうしてこうなってしまったのかわからないようです。

強力に伝わってくるメッセージは、

  • 学校に行きたくない
  • 外出したくない
  • 家族以外の人と関わりたくない

でした。家から出ると起こるいろんな出来事に疲れ切っていたのでしょう。なんでもないことにもたくさんの不安があったんだと思います。

とにかく今はこれらの不安から少し休ませてあげないと。しばらくの間は、無理に学校に行かせるのではなく、安心できる環境を作ることを心がけました。

小さな変化【エネルギー再活性期】

何か月も学校を休むことで、息子の体調が安定してきました。少しずつ自分の気持ちを話せるようになると、私たち親子の関係も変わってきました。

自分のストレスや悩みに向き合うことができるようになり、小さな変化を見守ることができるようになりました。

  • 回覧板を隣の家に入れてくる
  • 庭で遊ぶことがある
  • 家にいると安心できるのか笑顔が多い

できなくなってしまっていたことができるようになる姿を見ると、なんだか優しい気持ちになったり小さなしあわせを感じました。

小さな一歩が大きな成長に【再活動希望期】

1年ほど家からほとんど出ることなく、ただただ同じような毎日を繰り返して過ごしていました。

すっかり元気になり、家で暇そうにしている姿を見ることも。イラっとすることもありましたが、おうちの居心地がいいんだ、こころの充電がたまってきたんだなと言い聞かせてました。

ある時、お兄ちゃんが高熱を出してしまい、「ポカリスエットを買いに行くけど、一緒に行かない?」と聞くと、少し迷ってから息子が

「わかった。」

と言う返事があったのです。心の中で小さな光を見つけたような気がしました。

久しぶりに外に出てみると、最初は挙動不審で緊張していましたが、次第にリラックスしているようす。

家に帰りお兄ちゃんに飲み物を渡すと、ありがとうと言われてうれしそうでした。

15分程度の外出でしたが、「この小さな成功体験が、これから動き出せるヒント」になりました。

息子の行動パターンからわかった、動き出す時のヒント

ヒントのサインをするお母さんたち

子どもの思っていることってこんなことかもしれません。

  • 自分のことはめんどくさい
  • まわりの役に立ちたい
  • ありがとうと言われたい
  • 認められたい
  • かっこいいと言われたい

こころの奥ではこんな願望があったのですね。

その日以降は、さりげなくこんな体験をたくさん経験してもらい、小さなできることを積み重ねていきました。

その結果として、中学校から行ってみようかなと動き出すことが出来たんだと思います。

克服がもたらした喜び【完全登校・社会復帰期】

息子が学校に行けるようになるまでに、2年間という長い時間がかかりましたが、そのときの喜びは言葉にできないほどです。

小学校の卒業式に出れなかったのに中学校の入学式には出席することができた。本人が動き出してみようかな?と決めてからは早かったように思います。

現在は少しずつ中学校の生活ペースに慣れてきて、友達と公園に遊びに行けるようにまでなりました。

親としての成長

ゴールまでのプロセス

子供と向き合いわかったことや気づきは以下の通りです。

  • 子どもの見えない部分の気持ちに寄り添うことの大切さ
  • 親が考えていることと本人の気持ちは違う場合がある
  • 無理に何かを強制しても動かない
  • 子どもの苦手な部分を理解する(HSC)
  • 苦手なことはそのままに、得意を伸ばしていけばよい

不登校を経験することで、私自身も親として成長することができました。

まとめ

息子が不登校になってから、最初の数ヶ月は本当に辛い日々でした。

毎朝、学校に行くことを拒否する息子を見て、私もどうしていいかわからず、ただただ不安な気持ちでいっぱいでした。

不登校や外出拒否は決して簡単な問題ではありません。しかし、日々の子どもの行動を観察してみると意外なヒントがあったりします。

できるだけ、子どもの気持ちに寄りそい、無理に何かを強制するのではなく、子どものペースに合わせてさりげなくサポートをすることが大切です。

小さな変化を見守り、子どもが自分のペースで成長していく姿を見守ることで、親子ともに成長することができます。

この記事が、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。私たち親子が経験したことが、同じような悩みを抱えるお母さんたちにとって希望やヒントになることを願っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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