お子さんが不登校になると、お母さんもさまざまな不安や葛藤を抱えることが増えますよね。
子どもへの心配だけでなく、周囲からのプレッシャーや未来への不安など、次々と湧き上がる感情に疲れてしまう方も少なくありません。
でも、そんな時こそ視点を少し変えることができると、自分自身の心の負担を軽くし、気持ちが楽になることがあります。
- 不登校の子どもを支えるお母さんのための「メンタルの切り替え方」
- 手軽に試せる方法や気分転換の工夫
お母さん自身が少しでも心に余裕を持てるように、無理のない方法をぜひ一緒に探してみましょう。
私は、2年間不登校だった息子を持つ母ニョニョです。不登校になってからの悩んでいた日々のことを発信しています。
「考え方を切り替える」ための方法
日々の中で自然と生まれてしまう不安や心配。
こうした感情は完全に取り除くことは難しいかもしれませんが、考え方を少しずつ切り替えることで、感じ方を軽くしていくことが可能です。
ここでは、メンタルの切り替えに役立つ5つの方法をご紹介します。何か一つでも試してみたいと思えるものがあれば、ぜひ実践してみてください。
方法1:「できていること」を見つけて、自分を肯定する
またうまくいかなかった……。
不登校の状況において、お母さんは「自分が何か足りていないのでは?」と自分を責めがちです。
しかし、まずは「できていること」に目を向け、今の自分を肯定するところから始めましょう。
たとえば、
- 「今日は子どもと笑顔で話ができた」
- 「自分のためにリラックスする時間を作れた」
といった小さな達成でOKです。
毎日1つだけでも、自分を肯定できる出来事を見つけることで、自分に対する信頼感が少しずつ増していきます。
方法2:「今できること」を確認して、先の不安を手放す
将来への不安が大きくなると、心が重くなり、目の前のことに集中できなくなりがちです。
そんなときは、「今、自分にできることは何か」を具体的に確認し、将来への不安をひとまず手放しましょう。
たとえば、
- 子どもが少しでも話をしてくれたら「聞くことに徹する」
- 何もできない日があっても「自分を責めない」
など、目の前のことだけに集中してみると気持ちが軽くなります。
方法3:「感謝の視点」を意識し、小さな良いことに目を向ける
ネガティブな出来事や感情に引っ張られそうなときこそ、意識的に「感謝」を見つけるようにしてみましょう。
たとえば、
- 「今日も健康で家族と過ごせた」
- 「子どもが少しでも元気そうにしている」
といった小さなことで構いません。
日々の中で「よかったな」と思えることを見つけると、ほんの少しずつ気持ちが明るくなり、気持ちに余裕が生まれやすくなります。
方法4:「自分の気持ちを書く」ことで、心のモヤモヤを吐き出す
不安や心配が募るときは、頭の中がモヤモヤして考えが堂々巡りしがちです。
そんなときは、「自分の気持ちを紙に書き出してみる」ことで、心が整理されます。
「今日はイライラした」「こういうことが心配だ」とそのまま書くことで、頭の中の感情が可視化され、すっきりする効果があります。
また、書き出すことで不安が客観的に見えるようになり、冷静に対処できるようになることも。
方法5:「心の休憩時間」をとり、子どもや家庭から一歩離れる工夫
お母さん自身が気持ちに余裕を持つためには、子どもや家庭から少し距離を置く「心の休憩時間」が欠かせません。
好きな本を読んだり、散歩をしたり、好きな音楽を聴いたりするなど、心からリラックスできる時間を持ちましょう。
「少し離れることは悪いことではない」と自分に許可を出し、心にゆとりを持つことで、家族にも優しい気持ちで向き合えるようになります。
「視点を変える」メンタルの切り替え方
不登校の子どもを支えるお母さんにとって、視点を変えることは、心の負担を軽くする重要なポイントです。
毎日の悩みや不安も、少し違った見方をすることで、心が穏やかになることがあります。
ここでは、物事の見方や受け止め方を柔軟にするための具体的な方法をご紹介します。
視点1:親としての「完璧」を求めず、70点で十分と考える
お母さんとして「完璧でなければ」と思ってしまうと、知らず知らずのうちに自分を追い詰めがちです。
「できることを70%できていれば十分」と、完璧を求めずに70点を目指す意識を持ってみましょう。
少しの余白をつくることで、気持ちにゆとりが生まれ、子どもともリラックスして接しやすくなります。
視点2:他人の助言に囚われすぎず、「今の自分がどう感じるか」を大事にする
不登校の悩みについて他人からさまざまな助言を受けることがあるかもしれませんが、無理にそれに従おうとせず、「今の自分がどう感じるか」を優先して大切にしましょう。
自分が納得できないまま他人の意見に従うよりも、今の状況や気持ちに寄り添いながら行動することで、お母さん自身の気持ちが安定しやすくなります。
視点3:「失敗」ではなく「学び」として体験を捉える練習
「うまくいかない」「間違ったかも」と思うことも、「学びのプロセス」として捉える練習をしてみましょう。
たとえば、子どもとの関わりで反応が期待と違っても、「こういう反応をするんだ」と捉えることで、日常が少し軽く感じられるはずです。
日々の体験から小さな学びを見つけることが、気持ちの余裕につながるのですね。
視点4:不登校への世間の理解を気にしすぎない心構え
不登校について周囲の視線が気になることもあるかもしれませんが、まずは「自分の家庭のことに集中する」という意識を持ちましょう。
周囲の理解が十分でない場面もありますが、そうした時こそ、「自分や子どもの状況をしっかり見守るのが最優先」と割り切ることで、不必要に悩まなくて済みます。
視点5:子どもと向き合う時、「期待」ではなく「安心できる存在」になることを目指す
子どもと接するときは「期待」や「変わってほしい」という思いよりも、「子どもが安心できる存在」になることを目指してみましょう。
お母さんの温かな受け入れが、子どもの心の安定につながります。
「変えたい」という気持ちを抑えて、「ありのままの子どもを受け止める」という姿勢が、子どもとお母さんの双方にとって大きな心の支えとなります。
「気分転換」を取り入れる方法
お母さん自身が日常の中で気持ちをリフレッシュできる時間を持つことは、心の安定に大切な要素です。
いつもと違う視点で一日を楽しむための工夫や、少し肩の力を抜けるリフレッシュ方法をいくつかご紹介します。
気分転換1:気持ちが沈んだ時は、いつもと違う場所で過ごしてみる
気分が沈んでしまう時には、少しだけ場所を変えてみるのも気分転換に効果的です。
家の中でも「今日はリビングではなくベランダで過ごしてみる」といった工夫で気分が変わることもあります。
また、近くの公園や自然を感じられる場所に足を運ぶと、視界も広がり、心が軽くなる感覚が得られるでしょう。
気分転換2:簡単な料理やお菓子作りで「作る楽しみ」を味わう
特別なスキルは不要です。
パパっと作れるお菓子や簡単な料理に挑戦することで、気持ちがリフレッシュされることがあります。
「完成して美味しいものを食べる」ことで、小さな達成感が得られ、自分を満たす楽しみになります。
料理やお菓子作りを子どもと一緒に楽しむと、お互いにリラックスした時間を共有できるでしょう。
〜
気分転換3:音楽や映画、リラックスできるコンテンツを取り入れる
お母さんが好きな音楽や映画を活用して、意識的にリフレッシュ時間を作るのも効果的です。
ジャンルやテーマにこだわらず、好きな音楽に合わせて軽く体を動かしたり、感動する映画を観たりして、普段の気持ちから少し離れると、気分が新鮮になって心の疲れが和らぎます。
気分転換4:普段の環境に新しい要素(例えば花やインテリア)を加える
いつもの環境に少しだけ「新しい要素」を取り入れると、簡単に気分が変わります。
季節のお花をテーブルに飾る、クッションカバーやランプの色を変えるなど、小さな変化を加えるだけでも気分が上がります。
お気に入りを作るぞー
目に映る景色が少し変わることで、心もリフレッシュしやすくなります。
気分転換5:友人やサポートグループで気軽に話し、「おしゃべりセラピー」で気分転換する
話すことも大切な気分転換の一つです。
共感してくれる友人や同じ立場のお母さんたちと話をすることで、気持ちが軽くなることが多いものです。
オンラインや地域の親の会などで「おしゃべりセラピー」を意識してみましょう。話を聴いてもらうだけで心が解放され、安心感を持ちやすくなります。
「焦りを減らす」ために意識したいこと
お母さんが焦りやプレッシャーから解放され、心に余裕を持てると、子どもとの向き合い方にも柔軟さが生まれます。
つい頑張りすぎてしまうときこそ、焦らないための意識を持つことが大切です。ここでは、毎日の負担を少しでも軽くするための5つのヒントをご紹介します。
ヒント1:自分だけの「ホッとする」場所や時間を意識的に確保する
お母さん自身が「ホッとできる場所」や「気を抜ける時間」を確保してみましょう。
たとえば、「寝る前の10分だけは、誰にも邪魔されない自分の時間にする」といった少しの工夫で、気持ちに余裕が生まれます。
特に、お気に入りの場所で好きな本を読む、ゆっくりとお茶を飲むなど、リラックスできるひとときを大切にしてください。
ヒント2:家庭内での役割を分担し、ひとりで抱えない習慣をつくる
お母さんがすべての家事や子育てを抱えると負担が重くなりがちです。
家族に協力をお願いし、役割を分担することで、無理なく日常を過ごせるようになります。
子どもにできることをお願いしたり、時にはお父さんにサポートしてもらうなど、家族全員で家庭を支える習慣をつけてみましょう。
ヒント3:スケジュールを詰め込みすぎず、「今日はこれだけ」で十分と考える
一日の予定を詰め込みすぎてしまうと、それだけで疲れや焦りが増してしまいます。
そんな時は「今日はこれだけやればOK」と一つだけ目標を決め、そこに集中してみてください。
予定を簡素にすることで、達成感が得やすくなり、焦りも軽くなります。無理せず、少しずつ積み重ねていく意識が大切です。
今日はこれだけ!
ヒント4:「待つこと」を受け入れ、結果を焦らない気持ちづくり
子どもの変化や成果を焦って求めてしまうと、無意識にプレッシャーをかけてしまうこともあります。
今は「待つことも大切」と考え、焦らない心づくりをしてみましょう。
待つことを受け入れることで、お母さんの気持ちが少しずつ落ち着き、自然と子どもにも安らぎが伝わりやすくなります。
ヒント5:「今はこういう時期」と割り切ることが、心の軽さにつながる
お母さん自身が「今はこういう時期」と自分に許しを与えることで、心が少し軽くなります。
たとえば、状況が変わらなくても焦らず、「今は休む時期」「お互いが成長する時間」といった視点で見ることができると、自分に対しても、子どもに対してもプレッシャーが減ります。
長い目で見て、今の時期を受け入れると気持ちが穏やかになりやすくなります。
まとめ
毎日が慌ただしく、不安や焦りを抱えることも多い中、不登校の子どもを支えるお母さんが少しでも心穏やかに過ごせるように、今回は「メンタルの切り替え方」と「心の余裕を持つための工夫」をご紹介しました。
無理に前向きになる必要はなく、小さなことから取り入れてみることで、気持ちの負担を少しずつ軽くしていけるはずです。
日常にほんの少しでも「自分を大切にする時間」を取り入れることで、お母さんの心にゆとりが生まれ、家族との時間も自然と穏やかになっていくことでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。